2021年07月03日
☆動物の話3☆猫(前半)
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彼は猫好きな男であった。ペルシャとシャムを一頭ずつ飼っていた。しかし彼は全面的に猫が好きだとは思っていない。勝手者で放漫な猫の性格はむしろ嫌いだった。犬の性格の方が好きだった。しかし彼は猫の持つ天性の美しさが好きだった。彼は恋愛においても同じ思考だった。好きになる女性はいつも高慢で鼻持ちならない場合がほとんどだった。それでも彼は美人が好きだった。傷つき棄てられても彼はまた、美しい女性を追い求めた。彼は疲れ果て、そんな自分がだんだんイヤになっていった。そんな時、テネシー・ウィリアムズの文章に出会った。いわく『美しい人間は言わば法律のような力を持っている。輝く美しさは、そうでない者を操り人形や奴隷のような状態に追い込む。』ずはり自分の事を言われていた。真理だと思った。そこで彼は猫を飼う事にした。美しい猫。それは意のままにならなくても、美人の女性のように自分の元から平気で去って行かない。彼は近頃、恋をしない。そのかわり大の猫好きである。
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